さいたま市ランドコーディネーター協議会ブログ

2016年7月3日日曜日

口福いっぱい!第2回農家見学会

2016年2回目の農家見学会は、岩槻区城南でほうれん草・枝豆・ヨーロッパ野菜をご家族3人で作っていらっしゃる関根一雄さんを訪問しました。

関根さんは7年の会社勤めの後、就農し現在6年目。ご家族皆で、それぞれ担当の農作物を育てていて、関根さんご自身はヨーロッパ野菜が主な担当だそうです。有機肥料を使い、味に気を使っているという関根さんは、毎日、自身で料理をして、農作物を美味しく食べる調理法も研究。調理した後、お皿に盛り付けやすい大きさ・色合いにも注意しているとのこと。
関根さんは、ヨーロッパ野菜には、口当たりのよさや年間を通して収穫できるよう改良された日本野菜より、原種に近い独自性があることにも注目。ヨーロッパ野菜を、食育の場でも活用しているそうです。ちょっと子供たちがうらやましいですね。
残念ながらスティッキオは収穫後だった模様…。
農業に関わる方のお話しを聞くと、美味しいものを美味しく頂ける幸せはこうした方々の真摯さに支えられている事を実感します。関根さん、ありがとうございました!(O.K)


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その後、市内の農産物を使用しているレストラン、Cafe Lapinで食事会・・・みずみずしい梅ジュースのウェルカムドリンに始まり、サボイキャベツのミネストローネ(スープ)等々、魅力的な食材たっぷり、魔法がかかったようなランチプレート(上の写真)をいただき満腹、口福でした!





2016年6月4日土曜日

トマトの園へ:2016年第一回目の農家見学会




20161回目の農家見学会は、岩槻区のトマト農家・小島崇さんをお訪ねしました。小島さんは、会社員を経てから農家を継いで就農8年目。ご家族3人でトマト、ナス、ねぎ、イタリア野菜を、可能な限り農薬を使わないよう工夫しながら栽培しているそうです。今日はトマトの栽培を中心にお話を伺いました。
小島さんのトマトは、礫耕(れきこう)栽培という方法で作られています。礫耕栽培とは、水耕栽培に近いもので、土ではなく砂利で苗を育てる方法(下の写真参照)。天候やトマトの生育状況をみながら、毎朝、肥料を入れた水(溶液)を補充し、甘味や酸味を調整しているのだそうです。土耕栽培より手間がかかることもあり、この方法をとっている農家は、さいたま市内では数少なくなっているそうです。
ハウスに入ると、受粉のために共生させているというミツバチたちの姿がありました。「攻撃しなければ大丈夫」といわれていましたが、ミツバチの存在感に少し気後れしたのは否めません。植物と蜂の関係は太古からの神秘であることを思い出して、その共生の仕組みの現場に立ち入ることに敬意を払いつつ、トマトの園に潜入しました。
大玉トマト「豊作祈願」
「豊作祈願」という大玉トマトはまだ緑の状態でしたが、赤、黄色、オレンジの他に、グリーンや茶色のミニトマト、ヨーロッパ野菜ミニトマトのシシリアン・ルージュが色付いていました。茶色や、特に緑のミニトマトは珍しいですね。小島さんは約2,000の苗を育てているということでしたが、同じ苗から育つ、成長具合の違うたくさんの小さなミニトマト。その様子を日々確認しながらの収穫作業は、どれほど手間のかかることでしょうか。
トマトのハウスを出てから、メロンのハウスを拝見し、ヨーロッパ野菜の赤い玉ねぎ畑を見学。「トロペア」(上の写真)というこの玉ねぎを特別に買わせていただき、ワクワクして持ち帰って包丁を入れたら、涙でいっぱいに・・・。今夜はオリーブオイルでソテーにしてから鶏肉とチーズ焼きにし、とろける甘さにうっとりしながらいただきました。



小島さん親子
埼玉県は農業のイメージがあまりないようですが、農業産出額は全国でも上位に位置し、ねぎ、ほうれんそう、さといも、こまつなをはじめ、ブロッコリーやえだまめなどもトップクラスの生産量を有する農業県です。
その中でさいたま市は、都心に近いにも関わらず、首都圏としては貴重で大規模な緑地空間の見沼田圃や、荒川・綾瀬川・元荒川地域に広がる水田地帯をはじめとした優良農地を有していますといったことを、ランドコーディネーターの講座で学びました。
育ちゆく農産物が持つパワーと、生産者の皆様の清々しい表情に出会え、講座に通ってよかったと改めて感じます。採れたての野菜でたっぷりの夕食をいただきながら、ワインが進みました・・・(穂)














2016年5月21日土曜日

注目されるCSAについて学ぶ/村瀬先生を講師にお迎えして


 2016年度 SCLA第1回目の勉強会:
「都市におけるCSAの役割と方向性」
~さいたま市の農業者と住民の関係構築による地域活性化~
514日(土)は総会に続いて15時半から勉強会(セミナー)を開催。新潟薬科大学 応用生命科学部生命産業創造学科 准教授の村瀬博昭先生に、CSAについてのレクチャーをいただきました。
CSAとは?
CSACommunity Supported Agriculture)は、アメリカで1986年に始まった取組で、農業者と地域住民などが、交流を図りながらリスクも共有し、一緒に農場経営を行い、地域の活力を向上させようというものです。具体的な仕組みは、地域の住民が会員となって、生産者に商品代金を前払いし、収穫時に定期的に農作物を受け取るというもの。農家は資金繰りの解消や収入の安定化が図れるほか、収穫が不安定になりやすい有機農業等の業務に専念できるというメリットがあります。会員は、豊作であれば多くの農作物を得られますが、天候異常や災害などで不作になった場合には、農作物が受け取れないというリスクを共有することになります。CSAは、多くが有機農業で多品種少量生産、会費は数千円から一万円程度、農作物の配布方法はピックアップポイントと呼ばれる共同集配所で引き取り、営農者はニュースレターやレシピを発行するなど農作業以外の活動に力を入れる、といった点が主な特徴だそうです。
レクチャーでは、CSAの説明とあわせて、日本でもCSAが注目され徐々に広がり始めている背景について村瀬先生の解説、また、実際のCSAの事例として、北海道弓張郡の「メノビレッジ長沼」、神奈川県大和市の「なないろ畑」、東京都世田谷区の住宅街にある「大平農場」などのご紹介がありました。

日本でも注目され始めたCSA
村瀬先生は、日本の農業の問題点として、「高齢化」や「低収入」が挙げられるが、これは結果で、実際の問題は「狭い農地」や「マーケティング不足」、あるいは「農協への依存過多」、そして「消費者の認識不足」等にあるのではないかと考察されています。そして、農業者と消費者をつなぐ活動、すなわちCSAはこうした問題解決に有効だと説いています。
日本でCSAが注目され始めたのは、東日本大震災後、2013年に登場した「東北食べる通信」がきっかけではないかと思います。「東北食べる通信」は、東北の生産現場の物語と生産物を都市の消費者に届ける新しいタイプのメディアです。今回、村瀬先生からお話いただいたCSAの事例とは若干、異なる部分もありますが、生産者と消費者がコミュニティとなって第一次産業を盛り上げる、という考えは共通しています。「食べる通信」やCSAの動きについて、「すごい! 日本の食の底力」という本で初めて知って以来、大きな関心を持っていましたので、今回、村瀬先生のお話で、今、日本各地で起きている様々なCSAの事例を知って、まさに、日本の食の底力を感じることができました。
さいたま市はCSAに最適な環境 !?
村瀬先生のお話では、日本はコミュニティで支え合う時代の後、個を尊重する時代を通り、現在はコミュニティで過ごす新たな時代を迎えているそうです。この時代では、豊かさとは収入の高さではなく、人とのつながりや協力できることにあると言います。
さらに、先生は、さいたま市はCSAに最適な環境だともお話されていました。人口が多い上に農業ができる場所が多く、1h未満という小規模農家が多いこと、農家の後継者不足は進んでいるが若者が住みやすい立地であることなど、農業者がCSAを始める条件が揃っているのだそうです。農家へのアンケートでは、CSAはまだ知らない方が多く、会員集めや営農以外の作業に手をかけることが大変、といった声が多いようです。さいたまに限らず、農業者と地域の消費者をつなぐ活動がカギになるであろうなか、SLCAでも一助になることができたらと思います。

串八丁@大宮で
勉強会終了後、村瀬先生は懇親会にも参加くださいました。システム・デザインマネジメントの博士として外資系コンサルティング会社などを経て、新潟薬科大学唯一の文系学科で食や農業を通じた地域活性化の研究や活動支援に携わる村瀬先生。出身は北海道で、子供の頃、ご家族と一緒に青函連絡船で旅をし、本州で初めて降りた駅が大宮だったそうで、さいたまにはとても親近感を持ってくださっているとのこと。優秀なご経歴を持ちながら謙虚で誠実なお人柄に、皆、ファンになりました。ありがとうございました! (穂)
長居をした「串八丁」での締めは、
浪江農園のお米を使ったおにぎりでした



2016年5月14日土曜日

2016(平成28)年度総会開催


さいたま市ランドコーディネーター協議会(SLCA)も今年で10期目となり、(第10回目の)総会が514日(土)14時から大宮区役所で開催されました。
2015年の事業報告と収支決算の承認
・規約変更の承認
・役員改選の承認
・今年度の事業計画案と収支予算案の承認
の議事に続いて、さいたま市農業政策課の岡野課長と吉越様からメッセージをいただきました。今年度の事業計画の中では、黒澤会長から「情報発信の強化」というお話もあり、プレッシャーも…(笑)。記念すべき10年目という節目でもありますので、皆で協力してよい活動を進めていきたいですね!




2016年2月20日土曜日

勉強会



関東農政局 農村振興部 農村計画課長 薮内 敏行氏をお招きして

都市農業振興基本法についての講演をしていただきました。


 都市農業の現状、都市農地政策の経緯、都市農業・都市農地に対する農林水産省の取り組み、そして都市農業振興基本法、都市農業振興基本計画について 詳しく話していただきました。


2016年2月16日火曜日

春近し?

   ハウスが 日に照らされて並んでいます。
                 ハウスの中は 暖かそう


          ハウスの中は 
まだ小さい コマツナでした。

 ハウスごとに コマツナの育ち具合は違います。

   大きくなった コマツナのハウスの中では 収穫をしていました。

 冬と春が行ったり来たりしているこのごろ。 岩槻での風景でした。 

2016年1月21日木曜日

定例会

今年初めての定例会です。
            今回ご都合が付かなかった方 来月は お待ちしています。


 来月は 2月18日(木) 学習会の後に 定例会を行います。